Aug 22, 2016

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E x p e r i m e n t  o f  t h e  s t i l l n e s s
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静けさの実験


此処には何人かがいるのにとても静かな時があって、
静けさとは静かな事ではなくて空間みたいなものではないかと思いました。
得るようなものではなくてただ在ることであるだけのようなこと。
そこに在るひとつひとつの集積でその場が満たされていて、それがその時の静けさでかたちの無さについての事。
だからそこでは、静けさが騒ぎ出すこともありました。
そこにただある事も簡単でもない事でもあるようだった。
その感覚には何らかの壁みたいなものがあって、時には距離を置いて想ってみたり、
意図して入ったり入らなかったりという場所かもしれない。
できるならば、その事に添える言葉をもう少し言葉にしたいとずっと思っていました。
言葉にならないまま、そんな事ばかり日々感じて漂わせていたら、そうしたらもう一年を過ぎていました。

夏のこの色が好きです。
眩しいからカーテンを開けずにいて、薄らとしていて、夕方の白と黒の影。
去年は生ぬるくて、かたかたと扇風機の音がしていたけれど、今年は冷たくて静かです。
夏、この場所は少し変わりました。支えていたものが変わったよう。
揺ら揺らとしているのはずっとのこと、自然のことなのかもしれません。

不意に流れてくる景色が幾つもあって、雨と雨上がりの今日もそうでした。
ここに暮らすように、ここに足を運んでみる事。それが楽しいと、思う。